美少女のイラストを大々的に使った、いわゆる“萌(も)え系食品”が全国のマーケットで注目される中、萌え系美少女キャラクター“凛”を使った「美少女箱」のリンゴが今秋、お歳暮商戦に参戦した。 このパッケージを扱っている津軽みらい農協平賀販売センター(平川市新館)は「若年層にもリンゴに目を向けてもらえれば」と期待している。
美少女のイラストを使用したうご農協(秋田県)の「あきたこまち」など、萌え系画風のイラストレーターや漫画家が食品パッケージのデザインを手掛ける事例が増えている。
こうした動きに着目した同センターは、同人活動を行っているイラストレーターの藤井ちふみさんに依頼。昨年末、ツインテールを結った黒髪をなびかせて真っ赤なリンゴを手にほほ笑む愛らしい凛が誕生した。
続いて、凛のキャラクターを前面に押し出した3キロと5キロの贈答用「美少女箱(愛称“凛”檎の気持ち)」を各3000個作製。昨年のお歳暮商戦には間に合わなかったが、今秋本格デビューの運びとなった。
漫画誌「月刊コミックラッシュ」(ジャイブ)今年8月号の付録「萌え食品ガイド2010」では、うご農協の商品とともに、凛が東北地方代表として紹介されている。鹿児島県南九州市で先月末に開かれた観光イベント「小京都ふるさと祭」で、津軽みらい農協と平川市が実施したトップセールスでも評判は上々だったという。
トップセールスを行った大川喜代治市長は「今はアニメ風の絵が受け入れられるところがあるようだ。みんなが『かわいい』と言いながら、次々と買っていた。岩木山や自然風景といった従来の箱のイメージから離れたアイデアだと思う」と評価した。
同センターの鳴海貴嗣係長は「この箱でリンゴの消費を伸ばしていきたい。とにかく、若年層に少しでも目を向けてもらえれば」と話した。価格は3キロ詰め2300円、5キロ詰め3800円。
http://www.mutusinpou.co.jp/news/2010/11/14095.html